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photo credit: Jippolito via photopin cc


学校では教えてくれなかった。

国語算数理科社会・・・体育に音楽、美術まで。ありとあらゆることを教えてくれた学校。しかし!決して教えてくれなかったことがあります。
 
それは何か?「文章術」です。もちろん、作文の授業ならありました。夏休みには読書感想文なんかも書かされましたし、高校では小論文などという小難しい授業も記憶にあります。しかし、ここでいう「文章術」は違いますカネを稼ぐための文章術なのです。


<不良>のための文章術 (NHKブックス)
不良のための文章術 (NHKブックス) [単行本]


これは美しい日本語を書くための本ではありません。読んだ人を感動させる名文を書くための本でもありません。取引先のハートをつかむ提案書を作成するための本でもなければ、怒った上司が思わず笑顔になるような始末書を作るための本でもありません。この本は、プロのライターにとって不可欠な文章技術を身につけるためのワークブックです。 (p.9)
 

私はプロライターではありません。ただ、ブログを書くにあたり、文章のプロはどのような書き方をするのか、それを学ぼうと考えて購入しました。というのも、ブログはどんなにデザインが凝っていても、結局は文章が生命線になってくるからです。本書では、豊富な文章例をもとに、どこがいけないのか、どうすれば良いのか、手とり足とり指導してくれます。ここでは、私がビッグな勘違いをしていた、「何を書いてはいけないか」に焦点を当て、2つ紹介していきます!



《お金をもらえない文章のお手本》
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photo credit: Vicki & Chuck Rogers via photopin cc

プロとして失格な文章とは?ズバリ、新聞の投稿欄に載るような文章です。著者いわく、

私は、新聞の読者欄を読むのが大好きです。「今日はどんなバカがどんなくだらないことを書いているのかな」と、わくわくしながらページをめくります。(p.31)
 
のっけから強烈。 読者欄に載るような文章は、例えば「ゴミのポイ捨ては良くない」とか、「電車ではお年寄りに席を譲るべきだ」とか、あくまで正しい文章。言い換えれば、当たり前過ぎてつまらない文章です。主張していることは正論なので、反論のしようがない。しかし、この文章でお金はもらえないと著者は説きます。では、どんな文章なら満足するのでしょう?

〈最近、ゴミのポイ捨てをする人が増えている。喜ばしいことだ。ゴミが増えれば、掃除する人が必要になる。清掃業従事者にとってはビジネスの拡大だ。不況の中で、珍しく雇用を増やす良い機会だ。学者出身の能なし大臣は「IT革命で雇用が増える」とほらを吹き、見事にはずれたが、ポイ捨てによる雇用拡大は絶対確実。失業率改善のためにも、今日からゴミは道路に捨てよう〉p.32


これまた強烈です。PTAから苦情が入ってもおかしくないレベルの文章と言えるでしょう。しかし、「ポイ捨てダメ!」よりははるかに読みたいと思える文章です。上記は極端な例ですが、人からカネをもらうことの厳しさを感じる一文です。


プロの文章は読まれてナンボ。・・・主体はあくまで読者にあります。読み手にとってわかりやすいかどうか。・・・アマチュアの文章が「書き手」から発想するなら、「読み手」から発想するのがプロの文章です。「読み手」にとって役立つ情報は何か、「読み手」は何を一番知りたいか、から考えはじめます。(p.33,一部抜粋) 


私は自分を恥じました。ブログを書いている身でありながら、発想は常に「書き手」からだったのです。自己完結。自己陶酔。時に正論を書いて満足していたこともあります。自分の主張が、そのまま読者に役立つとは限らないのです。



《インターネットは何のために?》
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photo credit: Stéfan via photopin cc


なぜ、インターネットを使うか?調べものをするため。しかし、著者の主張はひと味違います。

インターネットで調べものをするのは、書かなくていいことを確認するためである。すでに世の中の誰かが書いたりいっていることであるなら、わざわざ私が同じことを書く必要はありません。それはむだというものです。だから私にとってインターネットは、書かなくていいことを確認し、まだ誰も書いていないものを探すためのツールです。 (p.186)


・・・子供の頃から言われ続けてきました。「個性豊かになろう」「オンリーワンだ」と。自分もちょっとその気でいました。しかし!何もわかっていなかった!個性だオンリーワンだと考え続けて十数年。ブログだって、自分の考え方全開でやってきました。ただ、「同じことを書いている人がいるか」までは確認してませんでした。むしろ、たまたま似たような事を書いている人を見つけると、自分が異端ではなかったと「ホッとした」自分がいたのです!!私は大いに反省しました。


・・・今回は「書いてはいけない」をテーマに2点、ご紹介しました。他にも、エッセイの書き方、グルメレビュー、街歩きレポートなど、具体例に基づいた説明が満載です。少々クセはありますが、学校では決して教えてくれない文章術が学べる本書。オススメです。