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平成25年4月28日(日) 日本経済新聞 朝刊より

先日、日本経済新聞にて「働かないアリにも働き」という、なんだかトンチが利いた記事がありました。ちょっと興味深い内容だったので紹介します。

アリといえば、童話「アリとキリギリス」でも知られるように、働き者の代名詞のようなやつです。よく、甘いモノなどを地面にごぼしてしまった後、アリがせっせと群がってくる光景を見ます。しかし、記事によると、「働くアリばかりを集めると必ず働かないアリが出てくる現象を実験で立証した」というのです!この時、私の凝り固まった「アリは皆、働き者」という常識が、ガラガラと音を立てて崩れ落ちました!!


〈働かないアリよ、貴様は何様のつもりだ!!〉 
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photo credit: ecstaticist via photopin cc


なぜ、こんなことになるのでしょう?人間と同じように、働き者もいればゴロゴロしている奴もいるということ?けっ、真面目に働くだけが人生じゃねーや!昼間から酒飲んで、パチンコ行って何が悪ぃんだコラァ!・・・というアリなんて見たくもありません。私は狼狽しながらも必死で記事を読み込みました。すると、こんな一文が!

しかし、働かないアリは何も怠けて働かないわけではない。周りに働いているアリがいなければ働くし、働くアリと働かないアリで大きな能力の差があるわけではないことは実験でも証明済みだ。 

すなわち!あえて働かないのです!確信犯といえます。あの小さな小さなアリが、あえて働かないなどという、人間でも高度な技を使っているとは!私もぜひ身につけたい技のひとつです。あえて働かない理由について、記事はこう解説します。

 「疲れて働けなくなったアリが出て来たときに、代わりに働くためではないか」

つまり!全員が揃ってせっせ働いていたら、敵が侵入するなどの「イザ」という時、誰も戦えなくなってしまうのです。働かないアリは、いつくるとも知れぬ戦いの日に備え、力を温存しているのです。私は雷に打たれたような衝撃が走りました!



〈「働かない」ことの意義よ!〉
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photo credit: Atilla1000 via photopin cc


人は言います。「働け、さもなくば去れ」と。もちろん、働かなければメシが食えない、というのもあります。しかし、それ以上に「働く=善」という公式が成り立っているからなのです。働かない人に世間は冷たいのです。

しかし、アリ社会はどうでしょう?これは私の想像ですが、働かないアリは、きっと堂々としているはずです「俺は怠けているのではない。イザという事態に備えているんだ」と。これですよ、これ!「働かないこと=備えている」という公式が成り立つのです。

けっ・・・何を下らねぇ・・・と思う方、いらっしゃるかと。しかし、アリ社会から学ぶものがあるはずです。社会が切羽詰まってきて、なんかこう息苦しいとき。会社が人員削減し過ぎて、全く余裕がなくなっているとき。みんな頑張っているのに、働かないなんて、そんなこと出来ないよ・・・と思う必要はないのです。みんなが疲れたとき、働かない人間が大いに輝く日が来ることでしょう。

もっと、色んな生き方があっていいはず。朝刊を通じて、勝手なことを考えてみました。